2021.3.29
- 補助金
事業再構築補助金_制度概要について
こんにちは。MC LINKの丸山です。
今回は今話題になっている事業再構築補助金についてです。当事務所では問い合わせが非常に多いため、簡単にまとめてみました。
皆様の関心度が高い補助金ではありますが、要件が厳しく注意点多いため、今回は2回に分けてご説明いたします。
今回第1回目は、事業再構築補助金の制度内容です。表面的な本制度の内容をご説明していきます。
次回第2回目は、事業再構築補助金のポイントや注意点です。経済産業省のHPなどには記載されていない注意点や私見を合わせてご紹介したいと思います。
(1)事業再構築補助金とは
事業再構築補助金とは、2020年第三回補正予算にて、中小企業向けの補助金として新たに設立される予定の制度であり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って事業モデルの転換や感染防止に取り組む中小企業に対して、転換にかかる費用の3分の2を補助し、1社当たり100万~1億円を給付する補助金です。
事業再構築補助金の総予算は業態転換支援には1兆円1,485億円を確保されており、最大200万円を支給する持続化給付金のネクスト支援補助金の位置づけになります。
(2)支援事例
支援の事例を紹介します。
例えば、飲食店。
①喫茶店経営
飲食スペースを縮小し(撤退費用)、新たにコーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売を実施(テイクアウト用窓口の設置費用・機械費用)
②居酒屋経営
オンライン専用の注文サービスを新たに開始し(システム構築費用・サイト制作費用)、宅配や持ち帰りの需要に対応(テイクアウト用窓口設置費用)
③レストラン
店舗の一部を改修し(店舗改修費用)、新たにドライブイン形式での食事のテイクアウト販売を実施。
④弁当販売
新規に高齢者向けの食事宅配事業を開始(システム構築費用・広告宣伝費)。地域の高齢化へのニーズに対応。
もう1つ事例を紹介します。
サービス業では以下のような事例がございます。
①ヨガ教室
室内での密を回避するため、新たにオンライン形式でのヨガ教室の運営を開始。(システム構築費用・広告費用)
②高齢者向けデイサービス
一部事業を他社に譲渡。病院向けの給食、事務等の受託サービスを新規に開始。(営業費用・設備投資費用)
(3)補助額(中小企業が前提)
①通常枠
補助額100万円~6000万円、補助率2/3。多くの中小企業はこちらに該当すると思われます。
②卒業枠(400社限定)
補助額6,000万円~1億円、補助率2/3
計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠となります。
③特別枠
緊急事態宣言の影響を受ける事業者向けに、以下の事業再構築補助金の特別枠が検討されています。
【要件】
通常枠の要件に加わえ、緊急事態宣言に影響を受けたことにより、令和1~3月のいずれかの月の売上高が対前年(or対前々年)同月比で30%以上減少している事。
【効果】
・事業規模に応じて補助上限を設定した上で、補助率を引き上げ
・通常枠より、迅速な審査・採択
・「特別枠」で不採択となったとしても、加点の上、通常枠で再審査
なお、特別枠不採択でも、通常枠で再審査可能です。
(4)適用要件
①申請前の直近6カ⽉間のうち、売上⾼が低い3カ⽉の合計売上⾼が、コロナ以前の同3カ⽉の合計売上⾼と⽐較して10%以上減少している中⼩企業等
②⾃社の強みや経営資源(ヒト/モノ等)を活かしつつ、経産省が⽰す「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定⽀援機関等と策定した中⼩企業等
③事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上の増加
(5)補助対象経費
①主要経費
建物費(建物の建築・改修に要する経費)、建物撤去費、設備費、システム購入費
※不動産(土地)は含まれず
②関連経費
・外注費(製品開発に要する加工、設計等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)
、研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)、リース費、クラウドサービス費、専門家経費
次回は、事業再構築補助金のポイントや注意点を説明いたします。
ご不明点ございましたら、丸山までご相談ください。よろしくお願いいたします。